こんにちは。ポチデリです。
本日はクッシング症候群についてお話させて頂きます。
クッシング症候群とは腎臓の頭側にある副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが大量に分泌される病気のことをいいます。副腎皮質機能亢進症(ふくじんひしつきのうこうしんしょう)ともいいます。
コルチゾールというホルモンは
◎肝臓での糖の新生 (脂質やアミノ酸など糖質以外の物質からグルコースを合成する代謝する働きのこと)
◎たんぱく質の代謝
◎脂肪分解のための代謝を促進
◎炎症や免疫を抑制
◎血圧の維持
◎インスリンの働きを抑制
などを行います。
コルチゾールが過剰に分泌されると
◎体重の増加
◎血糖値や血圧の上昇
◎お腹が膨れる
◎脱毛
◎皮膚が薄くなる、石灰化がおきる
◎呼吸が荒くなる
◎多飲多尿
などの症状が現れます。
クッシング病の症状が進行すると
◎糖尿病
◎皮膚炎
◎膀胱炎
◎急性膵炎
◎寄生虫感染
の病気を併発する可能性が高くなります。
コルチゾールはインスリンの機能(臓器や脂肪組織の糖の取り込みを助ける)を下げてしまうことで、血液中の糖のレベルを下げることができなくなります。そういったことから、糖尿病を併発しやすくなりますが、インスリンでの糖尿病治療を行っても効果が出にくくなるなど治療の難しさがあります。
また、コルチゾールは体の免疫機能を抑える働きもあります。防御力が低下し、細菌感染や寄生虫感染が起きやすくなります。
【原因】
クッシング症候群の原因は
◎脳下垂体の腫瘍(脳下垂体とは脳の直下にあって多様なホルモンを分泌する内分泌器官。脳下垂体に腫瘍ができること)
◎副腎の腫瘍(副腎とは腎臓の頭側にある1cm大の小さな臓器。副腎に腫瘍ができること)
◎ステロイド剤の長期投与 (ステロイド剤とは抗炎症や免疫抑制作用など多くの作用を持ち、多くの薬に使用されいます)
の3つだと言われています。
発病しやすいといわれているのは、
成犬からシニア犬
トイプードル
ダックスフンド
ビーグル
ボクサー
ボストンテリア
ヨークシャテリア
スタッフォードシャーブルテリア
【予防方法】
残念ながらありません。
ただ「喉が乾く」「おしっこに行く回数が増える」といった行動が多くみられるようになるので、獣医師の先生への診断と検査を行うことにより治療の方法が増え、治療しなら通常の生活を行うことができます。
【治療方法】
◎内科的治療
◎外科的治療
◎放射線治療
の3つが考えられます。
◎内科的治療
副腎の働きを阻害し、コルチゾールの分泌を抑える薬を投与します。
治療は治癒しないこともあり、ずっと内服液を飲み続けることもあります。
◎外科的治療
副腎腫瘍の場合、副腎を手術で摘出します。ですが、摘出は難しく内科的な治療が行われることが多い。転移や腫瘍の状態により、摘出ができないこともあるそうです。
◎放射線治療
脳の下垂体腫瘍の場合におこなわれることがあります。腫瘍が大きくなり、神経に影響を及ぼす場合は放射線庄照射を行います。通常は内科的治療と並行し、治療が行われます。
【食事】
◎消化に良い良質なたんぱく質
コルチゾールの過剰な分泌によりたんぱく質の代謝が低下やインスリンの働きを抑制してしまうため、血中で運ばれる栄養素を吸収能力が低下します。そのため消化率が高く、吸収率の良い動物性たんぱく質を食することで栄養吸収効率を上げ、筋肉の低下や高血糖などのリスクを減らすことができます。
消化によい食物の例
養鶏の白身
牛肉
ラム
サーモン
臓器肉
◎低脂肪
クッシング症候群のわんちゃんは、コレステロール値やトリグリセリド値などが異常上昇する高脂肪症、高脂血などを発症する危険性が高く、低脂肪のフードを与えることが重要です。
◎血糖値をコントロールする
クッシング症候群は糖尿病を併発しやすいため、血糖値が上がりやすい食事は避けなければなりません。犬の糖尿病の記事
たんぱく質を摂取しても血糖値の上昇を起こしません。たんぱく質は血糖値を安定させ、炭水化物や糖の吸収を鈍化させてくれる働きがあります。またキャベツ、ブロッコリー、わかめには食物繊維が沢山含まれていることにより、さらなる血圧の安定が望めます。
ポチデリフードは、上質なたんぱく質を摂取することができます。またグレインフリー(穀物不使用)で、炭水化物による急激な血糖値の上昇が起こらず、またキャベツ、ブロッコリー、わかめによる食物繊維が沢山含まれていることにより、さらなる血圧の安定が望めます。
【ポチデリが出来ること】
ポチデリフードは、上質なたんぱく質を摂取することができます。キャベツ、ブロッコリー、わかめによる食物繊維が沢山含まれております。低脂肪に関しては、チキンのみ又は脂肪の量をカスタマイズすることも可能です。ご相談下さい。
ポチデリの原材料はこちらでご確認頂けます。
1匹のわんちゃんごとに必要な栄養素をカスタマイズし、病気を患っていても、療養中でも食事時間を楽しくできるお手伝いが出来るとおもいます。
Happy life with dogs!
クッシング症候群
監修
堀本 ひかり(獣医師)
出身学校 帯広畜産大学所属学会・資格 日本獣医エキゾチック学会
CTを備える医療センターから、獣医師一人で診察する小さな分院、夜間救急病院などの勤務。
リュー・オルソン(自然栄養学博士/ブリーダー)
リュー・オルソンは40年以上、多岐にわたる犬の健康に関わる仕事に従事。犬の消化器官の研究でテキサス大学で博士号終了。犬のサプリ開発などに関わる傍ら、ロットワイヤーのトップブリーダーを30年以上続けており、アメリカンケネルクラブ審査員、テキサス コンローケネルクラブ会長などを務める。
犬の健康的な食生活ガイドのEマガジン/ECサイト「B-Natural」の運営に加え、Gazette(ニュージーランド)、the Mein Hund (スイス), the Rottweiler Quarterly(米国)といったブリーダー専門誌への寄稿も行う。
主な著書に「Raw and Natural Nutrition for Dogs, Revised: The Definitive Guide to Homemade Meals! 」などがある。
1992年には、自身の愛犬達には生肉を与えるフードに変更した。