犬は目で会話する

こんにちは。今日はこちらの記事についてお話させて頂きます。
Dogs developed a range of facial expressions after humans domesticated them, study says. 

Proceedings of the National Academy of Sciencesで発表された研究によりますと、犬は長年人間と暮らす中で顔の表情により意思を伝えることが出来るようになったことが分かったとのことです。

研究では、犬と狼の顔の筋肉の動きを比べ、家庭犬(人間と一緒に暮らす犬)が人間とコミュニケーションを図るため、人間と共に暮らすために、狼が持ちえない顔の表情を動かしコミュニケーションを行うという能力が備わったと伝えています。

犬は
◎眉毛の下の筋肉を上に動かすこと(狼にそういった動きは見られない)
◎眉毛を上下に動かす動きを狼より多く行うことができる
ことが明らかになり、研究者によるとこれらの動きは、人間の表情を真似て進化されたものだとされ、人間の表情に対して反応を示すことにより生まれた「産物」だとしています。

人間と犬が共存し初めてから3万3千年前の歴史があり、この長い時間を得て、犬は他の動物が出来ない、人間の合図やジェスチャーや目線などを読み取る力、反応する力を手に入れたとされています。これは人間と一番近いとされているチンパンジーでも持ち合わせていない能力だそうです。

特にアイコンタクトは人間と犬とのコミュニケーションを図る中で重要とされ、犬は人間からの指示が理解出来ない場合や状況の判断が出来ない場合、アイコンタクトにより判断するそうです。なので、ジェスチャーや言葉により指示されていたとしてもアイコンタクトがない場合は、指示に従わないといった傾向があるのだそうです。

また、人間と犬が見つめあうことはオキシトシンの分泌を促進します。オキシトシンは分泌が増えることによって相手の愛情が高まり、心が穏やかになるなどの効果を与えることができます。ママと赤ちゃんの間に生まれるものとされていましたが、今は人間と犬のコミュニケーションの中でも分泌されることが証明されています。犬は長い歴史の中で、一緒に暮らすため、アイコンタクトや顔の表情を使うことにより、人間の愛情を引き出すために進化した能力であると研究は結論づけています。

見つめるだけで愛情が強まり、心が穏やかになるなんて、愛犬家の私たちには朝飯前ですよね!あと、犬に眉毛があるとは知りませんでした笑 愛犬が我々にどうやって顔の表情で伝えようとしているのかしっかり理解してあげたいですよね!

Happy life with dogs! 

監修

堀本 ひかり(獣医師)
出身学校 帯広畜産大学
所属学会・資格 日本獣医エキゾチック学会

CTを備える医療センターから、獣医師一人で診察する小さな分院、夜間救急病院などの勤務。
リュー・オルソン(自然栄養学博士/ブリーダー)
リュー・オルソンは40年以上、多岐にわたる犬の健康に関わる仕事に従事。

犬の消化器官の研究でテキサス大学で博士号終了。犬のサプリ開発などに関わる傍ら、ロットワイヤーのトップブリーダーを30年以上続けており、アメリカンケネルクラブ審査員、テキサス コンローケネルクラブ会長などを務める。

犬の健康的な食生活ガイドのEマガジン/ECサイト「B-Natural」の運営に加え、Gazette(ニュージーランド)、the Mein Hund (スイス), the Rottweiler Quarterly(米国)といったブリーダー専門誌への寄稿も行う。

主な著書に「Raw and Natural Nutrition for Dogs, Revised: The Definitive Guide to Homemade Meals! 」などがある。

1992年には、自身の愛犬達には生肉を与えるフードに変更した。