犬の脱走行為は自然界ではありえない

こんにちは。ポチデリです。

今日は「脱走する犬」についてお話させて下さい。犬の散歩をしていると「迷い犬」のチラシを見ました。私は人生で3匹と一緒に過ごしておりますが、初代は家から脱走して事故にあいました。2代目はあまり脱走癖はなかったですが、私がマンションに入ろうとしたら、フラーと1匹で階段を降りてきたことがあり、びっくりしたことがあります(ドアが空いていたようでした…良かった)。三代目の子(現在一緒に暮らしているジャックラッセル3歳)もドアが空いた際に逃げたことがあり、本当に生きた心地がしないことがありました。

既にあの子が見つかったことを心から祈っています。

【犬の脱走行為は自然界ではありえない】

犬の脱走行動は、犬のような群れをなして生活する動物ではありえない行動だそうです。自然界では、自分が知らない危険な状況がまっている可能性がある状況に1匹で行動することは死の可能性があると自然に身についているからだそうです。獲物を見つけたら群れ全体に注意をうながし全員で狩りにいきます。

ですが、犬種によっては獲物を追いかけることを仕事にしていた犬は今だに習性が残っており、他の犬種に比べ脱走しやすい傾向にあるそうです。例えば、牧場で人間と一緒に働く私使役犬(ワーキング犬)や、狩りを行う獣猟犬(ハンティング犬やハウンド犬)などは獲物がいる場合は単独での行動もできる可能な場合があります。(※下でも説明がありますが、こういった犬は人間の指示のもとに狩りに動きますので、自らの判断で行くことはありません。)

では、それの自然界ではあり得ない行動をしてしまう犬の行動にどのような原因があるのか調べてみました。

そうすると3つの原因があるということです。

①リーダー不足
②精神的な不安定
③運動不足

①は群れをなして生きる犬にとって飼い主が「リーダー」と認識していると、飼い主がいる場所は「守られている」、「安全だ」という風に理解しています。ですが、脱走癖のある犬はリーダーがいないためリーダーのテリトリーの中に安心感がないため、外へ外へ行動してしまうそうです。飼い主がリーダーになっていれば、脱走は無くなるそうです。



②精神的な不安定

これは①につながるのではないでしょうか。強いリーダーの居ない群れのため不安になり今の場所に安心感が得られない。不安によって逃げ出してしまうようです。

また最近よく目にするSeperation Anxiety(分離不安症)の原因と考えられるのは強いリーダーが不在又はかえって来ない、自分の群れがないという不安が原因ということです。

③は運動不足。これは前回のブログでもお話させて頂きましたが、犬にとって運動不足は精神的、肉体的にとても悪影響を及ぼします。

"A tired dog is a good dog" 「疲れている犬は良い犬だ」と英語圏ではよく言われます。運動が与える心理的にも肉体的にもプラスの効果をもたらすために、犬が程よく疲れてくれるため運動を行うことによって脱走のような危険な行為を止める必要があります。

【リーダーとしての関係の構築と運動】

脱走は命の危険があります。リードがないまま外に出ると車にはねられてしまう可能性もあります。

そのためには、リーダーとして愛犬に安心感を与えられる関係性を構築し散歩や遊びを通してエネルギーを発散させてあげてください!

監修

堀本 ひかり(獣医師)
出身学校 帯広畜産大学
所属学会・資格 日本獣医エキゾチック学会

CTを備える医療センターから、獣医師一人で診察する小さな分院、夜間救急病院などの勤務。