こんにちは。ポチデリです。
夏も終わり、秋の風を感じられる季節がやってきました。地域によっては冷たい風を感じるところもあるでしょうか。個人的には冬が一番好きな季節なので、とても楽しみです。(一番ご飯が美味しい季節!ではないでしょうか?)
さて、本日は犬の体温調節のメカニズムについてお話させて頂きたいと思います。寒さ対策や室内犬の暖房対策などのヒントにして頂ければと思います。
【犬の体温調整メカニズム】
人間は皮膚の発汗により体温調整を行っておりますが、犬は発汗による体温調整は極めてマイナーな割合になります。(犬は肉球と耳(外耳道)に汗線があります。肉球や鼻や耳の一部から発汗に熱を外に逃がす機能があります。)
犬の通常の呼吸は鼻から息を吸い込み、鼻から息を吐きだします。
熱を発散するために、犬は舌を出しパンティングを行います。パンティングとは、口の中や鼻、気管などの粘膜から蒸発する水分を取り込み、気化熱で体温を下げようとします。濡れた鼻から水分を一緒に吸い込み、吸い込んだ水分は体から発生した熱を取り込み、口から吐き出される仕組みとなっています。
【温度調整に注意が必要な犬種】
◎短頭種
パグ、フレンチブルドッグ、ボストンテリア、シーズーなどの短頭種(鼻ぺちゃわんちゃん達)達は口腔の面積が狭いため、熱を逃がすことが苦手です。なので、熱中症のリスクは他のわんちゃんに比べて高く、体温調整が苦手です。
◎シングルコート・ダブルコート
犬の被毛には、2種類の毛があります。
①オーバーコート(上毛)固く太く長めで皮膚の保護
②アンダーコート(下毛)柔らかく細く短めで体温調整
わんちゃんによって、ダブルコートと呼ばれ、①オーバーコートと②アンダーコートの2重構造の被毛を持つ犬種と、シングルコートといわれるアンダーコートがない又はわずかしかない犬種がおります。
基本的には、ダブルコートのわんちゃんは寒さに強く、シングルコートのわんちゃんは寒さに弱いとされています。(現在は交配により同じ犬種でもダブル又はシングルコートと異なる場合があります。)
シングルコートの子は寒さに弱い傾向があり、体が震えている場合やシニアなど体温調整が難しい子は服などで体を温めてあげて下さい。
一方、ダブルコートの子でも室内のあったかいところにいる場合、パンティングなどの行為が見られた場合は、温度を下げる、水を飲ませる、服を脱がせるなど体温調整を行ってあげて下さい。
今年の夏も乗り切ったので、この冬も愛犬と共に楽しい冬にしたいですよね!
Happy life with dogs!
犬の体温調整のメカニズム
監修
堀本 ひかり(獣医師)
出身学校 帯広畜産大学所属学会・資格 日本獣医エキゾチック学会
CTを備える医療センターから、獣医師一人で診察する小さな分院、夜間救急病院などの勤務。