アジソン病

こんにちは。ポチデリです。

本日はアジソン病についてお話させて頂きます。

先日、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)をご紹介させて頂きました。クッシング症候群とは腎臓の頭側にある副腎から分泌されるコルチゾールというホルモンが大量に分泌される病気のことでしたが、本日ご紹介アジソン病(副腎皮質機能低下症)は、逆でホルモンが副腎により分泌されなくなる病気のことをいいます。

コルチゾールというホルモンは
◎肝臓での糖の新生 (脂質やアミノ酸など糖質以外の物質からグルコースを合成する代謝する働きのこと)
◎たんぱく質の代謝
◎脂肪分解のための代謝を促進
◎炎症や免疫を抑制
◎血圧の維持
◎インスリンの働きを抑制
などを行います。
それが不足すると、
◎元気がない
◎体重の減少
◎嘔吐や下痢
などの症状が出てきます。
重症化すると、
◎虚脱
◎ショック症状 (血圧の大幅低下により、血液が全身に送られなくなる。意識障害や呼吸困難などになり、早期の治療が行われない場合は臓器機能低下から不全に陥り、命に関わることもある)
◎めまい、震え、痙攣
◎血便、吐血
などの症状がみられる。

【原因】

アジソン病の原因は
◎副腎自体の障害 (ストレスなどなんだかの理由で、副腎が萎縮する)
◎脳下垂体の障害 (下垂体の腫瘍や炎症、感染などが原因)
といわれております。

発生しやすいとされている犬種は
子犬から成犬(7歳程度)
メス
スタンダードプードル
トイプードル
ポーチバセット
ハウンドュギーズウォータードッグ
グレートデン
ビアデッドコリー
ロットワイラー
など

【予防方法】

特発性(原因不明)と言われていますが、ストレスが原因だという可能性もあるため、過度なストレスを長時間掛けないことや、嘔吐や下痢、震えなどの行動が多くみられるようになるので、そういった行動が多く見られた場合は、すぐに診断と検査を行っていただくことをお勧めします。予後は、治療しながら通常の生活を行うことができます。

【治療方法】

◎内科的治療

副腎のホルモンを補充する内科治療(内服液と注射など)を行います。血液検査などでホルモンの分泌が低下している原因を確定し、薬の量を調整します。投与量が多い場合はクッシング症候群を引き起こす可能性があるため、毎回獣医師の先生にしたがってホルモン治療を行っていきます。

【食事】

アジソン病の子と診断された子の食事を特別変更する必要はありません。体重が減ってしまうことが多いため、食事を多めに与えてあげて、体重を適正に戻してあげて下さい。また食事の回数を増やす(2回の子は3回、4回など)ことで1回の消化にかかる腸の負担を減らしたり、消化によいオメガ3脂肪酸が含まれるサプリメントなどを食事に追加することも良いとオルソン先生はお勧めしてくださいました。

ポチデリはオメガ3脂肪酸を含んだEPAオイルを全てのフードに入れて調理しております。EPAオイルは犬の体内に入ると炎症を軽減し、全身の動脈血圧を下げ、血中コレステロール濃度を低下させ、腎機能を保護すると報告されています。

愛犬がアジソン病で、フードにお困りの飼い主の皆様是非一度ご連絡下さい。

Happy life with dogs! 

監修

堀本 ひかり(獣医師)
出身学校 帯広畜産大学
所属学会・資格 日本獣医エキゾチック学会

CTを備える医療センターから、獣医師一人で診察する小さな分院、夜間救急病院などの勤務。
リュー・オルソン(自然栄養学博士/ブリーダー)
リュー・オルソンは40年以上、多岐にわたる犬の健康に関わる仕事に従事。

犬の消化器官の研究でテキサス大学で博士号終了。犬のサプリ開発などに関わる傍ら、ロットワイヤーのトップブリーダーを30年以上続けており、アメリカンケネルクラブ審査員、テキサス コンローケネルクラブ会長などを務める。

犬の健康的な食生活ガイドのEマガジン/ECサイト「B-Natural」の運営に加え、Gazette(ニュージーランド)、the Mein Hund (スイス), the Rottweiler Quarterly(米国)といったブリーダー専門誌への寄稿も行う。

主な著書に「Raw and Natural Nutrition for Dogs, Revised: The Definitive Guide to Homemade Meals! 」などがある。

1992年には、自身の愛犬達には生肉を与えるフードに変更した。